出力制御について情報共有を頂いております。
抑制有無ごちゃまぜセンサーです。これ見ると凹みます。
4月半月で9回の出力制御。
該当日は去年と比較して約50%強制御されてます。春の快晴日に仮に400kwh発電していたら180kwhとかに。あとは買取単価を掛ければ損失額?がわかるかも。 pic.twitter.com/939VsEBopt— ZUNOGAWAcreativeofficezon (@JUNOGAWA5) April 15, 2021
すごく分かりやすいグラフで同日で出力制御されている発電所とされてない発電所が同時にプロットされた波形です。
出力制御はそこそこの過積載であればピークカットする場所できっちりかけられている。
というのがよくわかるグラフですね。
すごく貴重な情報だと思います。共有頂きありがとうございます。
損失額の計算について
出力制御保険なるものが今のところ存在しておりまして、
おそらく毎年かかることがガチで明確になった今新規で購入できる保険商品ではないと思いますが、すでに加入されている方は被害額を計算されることになると思います。
損失額って、「本来こうだったけど抑制でこうなった」ということを計算する訳です。
監視装置では「抑制でこうなった」を数値で見る事はできますが、「本来こうだった」
は見る事ができません。
そのため予測するしかないですね。
どうやってやるかは主に2通り
過積載なしもしくは過積載率が低い場合(<150%ぐらいですかね)
・抑制がなかった時の売電伝票と今月の売電伝票の差分が損失とする。
・抑制があった日について、その発電所で最も発電している時など理想的は発電電力量から抑制後の発電量を引いて日ごとに損失を計算する。
過積載率が高い場合(>150%ぐらいですかね)
・抑制がなかった時の売電伝票と今月の売電伝票の差分が損失とする。
・抑制があった日について、監視装置に残る制御履歴を確認し、その際にパワコンは最大出力していた想定で損失を計算する。
こんな感じですね。第3者のデータがあるので請求は認められますね。
シミュレーション(4月15日までの実績バージョン)
さて、出てくるシミュレーションの精度は高いよアピールも終わったところで
計算していきましょう。
今回は宮崎の発電事業者様から4月15日までの実績データを頂きました。
ラプラスシステムさんのL-eyeですね。
※細かい計算ルールは九州電力出力制御について皮算用してみたのルール準拠です。
日付 | 抑制量(kWh) |
4月1日 | 162.91 |
4月2日 | 0.00 |
4月3日 | 0.00 |
4月4日 | 0.00 |
4月5日 | 84.27 |
4月6日 | 246.58 |
4月7日 | 226.42 |
4月8日 | 0.00 |
4月9日 | 147.24 |
4月10日 | 242.68 |
4月11日 | 239.56 |
4月12日 | 0.00 |
4月13日 | 0.00 |
4月14日 | 110.88 |
4月15日 | 211.27 |
15日間で抑制が9回、1回の平均抑制値は185.76kWhです。
前回シミュレーションした際は
11日間で7回の抑制、1回の平均抑制値は192.81kWhです。
若干下がっているのは送配電さんの男気感じていいですよね。
年間の損失シミュレーション
はい、皆様が一番興味津々なのがここですね。
今回は、過去の抑制回数データを使用します。
前回シミュレーションしたときは、監視装置での実制御量を
昨年の監視装置の制御総量見合いで計算したものです。
今はでんき予報で前日指示がでたら一斉制御される方式になっています。
ということは、
4月1日以降の平均制御量×昨年のでんき予報実績
を計算することでより精度アップできるのではないかと考えました。
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
4月 | 20 | 22 | |
5月 | 10 | 16 | |
6月 | 0 | 2 | |
7月 | 0 | 0 | |
8月 | 0 | 0 | |
9月 | 0 | 1 | |
10月 | 4 | 3 | 1 |
11月 | 4 | 10 | 0 |
12月 | 0 | 1 | 0 |
1月 | 1 | 5 | 1 |
2月 | 1 | 11 | 5 |
3月 | 16 | 15 | 12 |
合計 | 26 | 75 | 60 |
制御回避 | 0 | 18 | 27 |
2019年度実績見合い 13,932kWh
2020年度実績見合い 11,146kWh
平均値 12,539kWh
これをFIT単価×1.1(税込み)するとこうです。
2021年の抑制はこうなる、2020年はこうだった一覧(4/15日の実績込み版)
低圧発電所1基につきこうなります。(パワコン出力49.5kWの場合で過積載>100%)
FIT単価 | 2021年抑制 | 2020年抑制 | ||
14 | ¥193,101 | 円 | ¥19,634 | 円 |
18 | ¥248,272 | 円 | ¥25,243 | 円 |
21 | ¥289,651 | 円 | ¥29,451 | 円 |
24 | ¥331,030 | 円 | ¥33,658 | 円 |
27 | ¥372,408 | 円 | ¥37,865 | 円 |
※データソースは宮崎県低圧発電所データ(監視装置ラプラス)
前回シミュレーションより2割ほど数値が改善しましたが、
昨年比10倍をなんとか下回った感じですのでまだ危機的状況であることは変わりませんね。
50歩100歩感ありますが、精度アップは継続します。
引き続き確認ですね。
さて、3%制御についての考察を少し
パネル75kWから100kWあたりでモデルケースを考え見ましょう。
九州の日照を考慮して年間発電量シミュレーションをします。
4.0×365×75×0.85×0.97=90,282kwh
4.0×365×100×0.85×0.88=109,208kwh
先ほどの抑制予測値12,539kWhで割合を計算します。
最新の計算では年間抑制量 11%~13%ですね。
オフライン制御の発動タイミングいかんでは10%切れるといいな。
ここには今年の環境要因というか
2021年で出力アップされた分は加味してませんが
結構際どい数値を出せたと思います。
予測はこっちの方式の方が確からしいのでこちらで今後進めたいと思います。