九州電力の出力制御について2019年前半戦終了

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九州電力の出力制御について2019年前半戦終了

最後の抑制があった5月12日から1週間経過しました。

http://www.kyuden.co.jp/power_usages/pc.html#saiene

九州電力のWebからすると電力需要が徐々に伸びているようで

恐らく空調需要が伸びているのではないかと思われます。

需給バランスは均衡から不足方向へ

ここから空調需要が加熱する夏に向けて徐々に電力の需給バランスが

逆転していきますので、出力制御制御の前半戦は終了したと思います。

そして次回出力制御が再開されるのは恐らく秋ですね。

去年出力制御が始まったあたりに始まり、年度末がピークとなり

2020年度に突入という感じで1年が終わっていく事になると思います。

そうですね。1週しましたね。

年間の出力制御を見る

経産省の系統ワーキンググループで報告されている数値は、抑制量0.9%となっています。

https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/shin_energy/keito_wg/021.html

これは2018年度の内容ですので、ちょっと読み替えが必要です。

2018年度(後半) 抑制26回

2019年度(前半) 抑制30回

つまり、年間56回の抑制があったということがわかります。

九州は8グループにグルーピングされておりグループ毎の抑制になっています。

前半の抑制26回に対して1発電所は5-6回の抑制がかかっています。

それを加味すると年間で11-12回の抑制がかかっていると思われます。

晴天の発電ピークが軒並み抑制されますので、

年間11.5日営業停止したようなものですので

11.5÷365=0.0315 3.2%

そこからざっくり計算すると3.2%程度の抑制があったと考えられます。

トータルは3%程度

初年度トータル3%の抑制がかかったということで考えますと

例えば、表面利回り10%フルローン返済15年の人を考えますと

年間売電10%

支払いは以下の10.5%

返済5%×20÷15=6.6%

金利2.5%

固定資産1.4%

年間微妙にマイナス(-0.5%)がになっているというがざっくりした数値です。

この世界で言えば、表面利回り0.32%悪化ですのであまり大騒ぎするレベルでは

ないかもしれませんね。

九州の太陽光はどうなるのか?

年間50万KWずつ増える接続量

ただ、九州電力管区は年間50万kWずつ接続量が増えています。

そのうち抑制量がどんどん増えるのでは?

という懸念がありますよね。

そこで、次はこのような対策が議論されています。

旧ルールへの波及

いままで出力制御対象外であった500kW未満の

旧ルールの発電所にも出力制御しちゃえ!!

という話です。

今はまだ方向性を議論している段階のようですので決定事項ではないようですが

これが実現すると

「出力制御の負担がより広範囲に薄められる」

という効果が期待できますね。

出力制御の事業者負担を薄めることによって、数年の時間の猶予を得て

「バイオマス・火力の調整力強化」や「大型蓄電池の増強」などの施策に繋げて行こうという

考えなのかもしれませんね。

という訳で、九州電力管区の発電所については

気をつけて買えばそこまでリスクが大きくないのでは?

 今保有しているからといって手放すほどの状況ではないのでは?

という感じが見えてきますね。

ただ、経済産業省の動きは細かく訴求適用をしてきてどんどん事業者の首を絞めているような気がします。
事業がたちまち続けられなくなるという事態は避けられましたが、引き続き要注意ではありますね。


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コメント

  1. gomashio より:

    玄海原発が定期点検とな?
    原発の送電コントローラー開発したら、個別の発電所の抑制いらないのでは?

  2. サクラ より:

    玄海原発の定期検査が13日から実施。
    定期点検無ければ、抑制かかってると思います。今年に入って48回抑制あり、そのうち11回ヒットしてます。今年に入って損失7万7千損失確定。検査などが無ければ、恐らく、年間40回ヒットする勢いだ。
    抑制かかる日は通常の30%程度発電で3千円(10時から3時まで遠隔操作で抑制)
    7千✖️40=28万損失。昨年売電実績215万
    あくまで予測です。

  3. gomashio より:

    コメントありがとうございます。
    ベースラインと季節ごとの発電量を鑑みるに3-5月は一番の抑制ピークでその次は秋と思います。
    九州の電力事業者の情報によると出力制御固定スケジュールの抑制のメインは3月中旬からGW明けまでということでした。
    そこから考えると年間40回まではいかないようにも思いますが、
    逆に年間50万KWずつ接続量が増えていくので、2年で原発が1基増えるようなものですものね、20年で見ると厳しいところがあるのかもしれませんね。
    いずれにせよ、あまり先の予測がつかないので、安易に動きにくい状況ではありますね。