前回記事の続きです。
(セットバック考慮後)南北10m、東西20mの四角い土地を
例として考えてみます。
60セルのパネルを考えた時、縦1650mm横995mmのパネルを何枚おけるのでしょうか?
1面設置、設置角10度とした場合
東西面にパネルの縦を合わせて12列(1,650×12=19,800)
南北面にパネルの横を合わせて11列(995×10×cos10度=9,798)
つまり120枚設置できそうです。
次に4段架台、設置角10度とした場合
1アレイに4段で、(995×4×cos10度=3,919)
離隔を1700mm取ると2アレイで9,538mmとなり
4×12×2=96枚設置できそうです。
よく分譲で提案を受けるこの4段架台は120/96=1.25
1面架台より25%発電効率が悪いことになります。
ここからちょっと攻めてみましょう。
アレイ間隔を1200mmにしたら、後列のアレイが5段で構成できそうです。
そうなると
4×12+5×12=108枚設置できそうです。
その代わりアレイ間隔を1200mmにしているので後列アレイの最下段は
11月10日あたりで9時-15時の日照になりそれからはもっと影がかかるようになります。
さて、何のことやらさっぱりわからないので
具体的にシミュレートしてみましょう。
340wパネルを採用、FIT14円、年間平均日射量3.5の土地を想定します。
1面パネル
340×120=40,800w
3.5×40.8×365×0.8=41,698kWh(64万円)
4段アレイ×2
340×96=32,640w
3.5×32.64×365×0.8=33,358kWh(51万円)
4段アレイ+5段アレイ
(ただし、5段アレイ最下段は9か月分の発電量とする)
340×96=32,640w
340×12=4,080w
3.5×32.64×365×0.8=33,358kWh(51万円)
3.5×4.08×365×0.8÷12×9=3,127kWh(4.8万円)
合計56万円
という結果が出ました。
標準的なアレイ離隔より攻めた場合
4kWのパネルで20年間96万円売り上げが上がりそうです。
そうなると24万円/kWが分岐点となってペイできますね。
現状のパネルなどの部材価格を考えると
「攻めないといかん」
という結論になるかもしれません。
注意)
分譲で契約する場合は、あまり細かく注文を付けない方がいいと思います。
おそらく「できません」といわれるのでそういう業者の場合は素直に引き下がりましょう。