知る人からすればただの概略図でしかないですが、
知らない人からするとなんのこっちゃの図
太陽光発電事業者なら内容を必ず把握しておきたいところです。
概略図
この図は太陽光発電設備(低圧)を系統連系させるための各仕事をまとめた概略図です。
事業者自体が理解していないと何かと都合が悪いのでこの図ぐらいはご理解頂けると幸いです。
この図の意味が分かると、あなたの依頼している太陽光発電所の施工段取りが理解できたり、
精査することができます。
(つまり、知らないと言いなりということです。)
土地付き太陽光発電所を契約して、金額だけは最初に確定しているのに連系日は全く不明で
気づいたら2年後に連系とか結構普通にあるのがこの業界です。
「なんでスケジュールコミットしないのに価格だけコミットなんだよおおおおお!!」
とお怒りのあなたは必ず内容をご一読ください。
太陽光発電所は土地を用意して、3.実行フェーズで発電所を作ってしまえばいいのですが、
固定買取制度(FIT)でやるからには2.許認可フェーズを通過しないといけません。
許認可ですので、許可と不許可があります。
不許可になる土地では固定買取制度(FIT)で太陽光はできません。
そのため、2許認可フェーズを通過するまでに部材発注や外線工事をしてしまうと
最悪、発注や工事が無駄になる可能性があります。
そういったリスクを避けるために上の図ではフェーズを3つに分けています。
ごく一部のタスク(仕事)については、フェーズをまたいでもOKですが
基本的にはフェーズ内でタスク(仕事)を終わらせる必要があります。
では、各フェーズを確認しましょう。
検討フェーズ
このフェーズはまず土地を見つけて、
その土地で固定買取制度(FIT)ができるかどうか確認するフェーズです。
この検討がしっかりできていないために前に進めないFIT権利が世の中に大量に残っています。
関連法令
事業計画認定時に一通り確認が必要になります。
結構めくらチェックして後であわてる業者さんが散見されます。
発電事業者は特に農地(一部中山間などの山林)と文化財については特に確認しておいた方がいいです。
最後に下記資料には軽く書かれている程度ですが、各自治体、都道府県、市町村の条例や
ガイドラインがありその枠内でないとうまく太陽光できない場合があります。
これらも併せて、都道府県と市町村に確認したほうがいいです。
その他については一通り軽くでも確認しておいた方がいいでしょう。
よく市役所に工事の届を出した瞬間に許認可が必要ということで工事日程がどんどん遅れる工事が散見されます。
僕も何回かやられました。
僕も何回か確認を怠って連系がかなり遅れました。
関係法令についてのドキュメント
分割疑義
経産省の事業計画認定で特に詳しくチェックされます。
どうなるとダメなのか書いてあるので事前に確認しておきましょう。
分割についての考え方
許認可フェーズ
2.許認可フェーズは電力会社でのお作法の違いがあるかもしれませんが、
決まり事が多く事前にチェックしていたら問題起こらないと思います。
農地転用については、自治体や担当者によって大きく難易度が変わるのでここでは割愛します。
とりあえず担当者と話し合いながらという感じですね。
先駆者がいるなら必ず話を聞いておいた方がいいですね。
ここでリードタイムが長いタスクを実行しておきたいところなのですが、
不許可時に資材や工事が無駄になりますのでぐっと我慢して実行フェーズのタスクは
行わないようにした方がいいです。
農地の場合は所有権移転できないので実行フェーズはどのみちできません。
事業者がここまでの時点で実行フェーズを強行するならば
十分な着手金をお渡しし、不許可なら自分が全部かぶる決断が必要です。
実行フェーズ
土地決済したのに一向に工事が始まらないなど、疑問が多いこのフェーズ
「外線工事がー」
「パネルがー」
「スマートメーターがー」
といろいろ遅れる理由を回答されますが、事前に段取りを確認しておけば
それをあらかじめチャットアウトできるかもですね。
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ここは後日もうちょいふくらませたいですね。
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コメント
全体俯瞰出来てわかりやすいですね!
概略図の許認可フェーズに、景観条例等対自治体等 が抜けているような気がします。
(ブログ本文には文化財等のコメントで入っているように見えるのですが)
コメントありがとうございます。
そうですね。文化財などは教育委員会でチェックされている古墳や
造成で「あれ?なんか出てきたぞ」的なやつを意識していたので
自治体条例などを最寄りの市役所で事前に確認する旨コメント入れときますね。